【インタビュー】レンタルニートの仲陽介さん

もともと工学に興味があって、大学は工学部の機械工学科に通ってました。

でも、入学してから2,3年目になってくると内容も難しくなっていって、単位も取れなくなって2回留年したんですよね。

就活はあんまり本気になってませんでした。

周りの就職した友達の話を聞いても、「ブラック企業で辞めた」とか、とにかく就職しても大変で幸せそうに見えなかったりとかして。

そうですね。実際、大学や地元の友人は数年で転職するという話が多くて、今の時代1社決めて目指しても安定というわけではなさそうだなって思ったのと、在学中に就活をするっていうのも周りを見てて大変そうだなと感じました。

新卒一括採用にも疑問を持っていて、卒業してから就活を始めようと思ったんですね。

それでたまたま、卒業した時期に*ニート株式会社（以下、ニー株）というメンバー募集をネットで見ました。

大学卒業したのが2013年の3月で、6月ごろにニー株の募集が始まって、説明会を受けました。その後は普通の就活はしなくなりました。

そうですね。

レンタルニートは会社設立の半年後ぐらいに始めました。

ニート株式会社の設立段階で事業案を準備してたんですけど、前々から、「レンタルフレンドというサービスが世の中にあるらしい」ということをなんとなく知ってたんですよ。

就職した経験がなくても、似たようなサービスをニート株式会社のメンバーでもできるんじゃないかと思って。

あとは、大学留年して、他の友達が就職した中で学生をやっていると、遊ぶ時に前のようにみんなで集まれるわけではないときもあって。その中でいつ呼んでも来れるのが僕って感じでした。

だから、時間がある人間っていうのは遊びに誘う人にとってもありがたい存在なんじゃないかなと感じました。

街中で看板見た人から初利用がありました。

初利用してくれた人は就活中の学生でカフェに行って就活に関する悩みを聞くという感じでした。

3回目ぐらいだったかな。

レンタルニートを何回かやってるうちに、結構反応自体は良さそうだなと思ったので、ブログを作って看板にURLに載っけたりして。

記事が１つしかないブログの設立2日目のpvが4万ぐらいあって、アメブロの総合1000位圏内に2日で入ったということもありました。

おかげで、レンタルニートの案件もちょっとづつ入るようになりました。始めた6月に東京MXのテレビ取材を受けたりもしました。

旅行をしたいという依頼があったことですね。その人はテレビ取材を見て依頼してくれた方で、何回か飲みに付きそう依頼をしてくれた方でした。

その人はちょくちょく休みを取って旅行する人みたいなんですけど、いつの時期も一緒に旅行できる人がいないということだったんですよね。

それを聞いて思ったのが、レンタルニートって「友達がいない人が利用するサービス」と報道するメディアがあるんですけど、実際はそうじゃなくて、「休みを合わせて一緒に出かけられる人がいないときもあるらしい」ということです。

あとは、彼氏と別れて遊べる人がいなくなった人とか、よく一緒に遊んでた友達に彼氏ができて遊ぶ人がいなくなったとか、利用者本人やその友人が忙しく、他人と予定を合わせにくい場合に需要が出るサービスだと感じました。

そうですね。やり始めた時はポケモンとかモンハンとか遊戯王のゲームで遊ぶだとかを想定してたんですけど、実際そういう利用はなくてカフェに行って食事しながら話をするみたいな利用が多かったです。

父は口うるさくないんですけど、母の方が世間体を気にするタイプで厳しいことを言われて落ち込むこともありました。

ニート株式会社に入社することは早い段階で家族に話していたので、「会社を作る企画に参加していて、テレビ取材で話題にはなってるらしい」というのは伝わってたみたいです。

収入は安定しないから、数年前までは「就職して安定したお金を得た方がいい」ということをずっと言われ続けました。

最近は、長いこと同じ活動をして、ちょっとづつ理解してくれたのか最近は言われなくなりましたが。

レンタルニートとプラモデル製作代行の収入を合わせて3〜4万円ぐらいですね。時期によって忙しさは変わりますが。2019年の秋ぐらいからは調子が良くてレンタルニートだけで6万円に届く月もありました。

レンタルニートは週に1回あるかどうか。

プラモ製作代行は毎日何時間も作業する想定はしていないので、だいたい月1件あるか…ぐらいですね。

プラモ製作は1件あたり、2万5千円からっていうところで受け付けています。

こんな感じで今後も仲間内の遊びが仕事になればいいなと思っています。